■ マンション防音対策「ST邸:天井・二重壁の振動音を防ぐ」 ■


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天井防音依頼者の声





 サポート専用フォーム(防音対策相談メール)に騒音対策の相談が寄せられました。
 「寝室の騒音が酷いため、防音専門業者に開放廊下側からの騒音対策を依頼した結果、二重の防音サッシュを廊下側の内窓に取付けたのですが、 余計に室内に振動音などの騒音が響き、まったく眠れなくなりました。騒音を小さくして安心して眠れるように防音対策をお願いします。」

 現地を調査すると、天井及び壁面からの騒音がかなり響く状態であることがわかりました。依頼者は、天井及び大半の壁面の防音対策を希望されました。

■騒音の原因と対策方針
 現状及び設計図の分析から、天井及び梁・外壁・戸境壁の下地がコンクリート躯体に直付けになっており振動音が共振して響いていることがわかった。
 このような状況の中で、先に対策を依頼した別業者が設計図などを確認せずに安易に二重サッシュを開放廊下側に施工したため、振動音が部屋にこもり、 外からの暗騒音が減った分、室内に響く騒音が目立つようになったことが判明した。

 このため、簡易防音は無理と判断し、天井及び壁・梁の下地の大半を造り直すことにし、天井裏から下がり天井や間仕切り壁につながる騒音の抜け道を塞ぎ、 さらに、壁内空洞部における騒音が反響するのを防ぐため吸音素材の活用を重視した。
 また、振動音対策として防振マット・防振パッキン及び防振性の高い防音ボードの全面的使用を検討した。


■防音工事「天井と梁・壁面の振動を同時に抑える複合的な防音対策」
 天井・壁・梁のボードを撤去して、丸裸にして下地の問題などを確認した。



*既存下地は設計図で分析した通り、コンクリート躯体に直接金物で固定されていた。
※梁及び壁面については胴縁が直接コンクリート釘で打ち付けてあった。

*下がり天井及び間仕切り以外の下地はすべて撤去して木材の下地を防振材を使用して新たに構築する。



*天井インサートに金物を取り付け、防振パッキンを現場施工して軸組みを吊り、梁・壁面にも防振パッキンを介して下地を構築する。

*下地の間に吸音材をはめ込み、下地の上から遮音シートを隙間無く張り付け、つなぎ目を気密テープで塞ぐ。
*次に防振性のある防音ボードを天井・梁・壁面に取り付ける。

*壁面の防音ボードは天井に接触して共振しないように数ミリ遊びを設け、目透かしする。


 また、天井ボードの共振・振動音反響をさらに軽減する対策として、最後に吸音化粧板を取付けた。

*塩ビの廻り縁を取り付けた後に、壁・梁にはクロス仕上げを行った。

 なお、壁の巾木仕上げは、下階・隣室への振動音をも考慮して目透かしタイプの巾木を使用した。



■防音対策成功「振動音などが目立たなくなり眠れるようになりました。」
 今回の防音対策も、制約条件がありながらも最も難しい振動音など騒音を軽減することができ、防音設計は成功したと言えると思います。
 ※しかも、下記のようなメール及びお手紙を2通もいただくなど、依頼者からのご報告をいただいたことが防音設計技術者として 最も嬉しかったです。(サイト運営者)

【依頼者の声】
 上階・壁からの振動音などで長い間眠れない状態だったのが、防音工事のお陰で騒音が半減、音によっては殆ど聴こえなくなりました。
 お蔭様で防音した部屋ではぐっすり眠ることが出来ています。まだ低音は少し響く箇所があるものの、低音の響きも余り気にならなくなりました。
 本当に有難うございました。



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